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2017年12月06日 20:23
Category:05.県内のイベント・セミナー

佐賀NGOネットワーク第6回公開講座

 

 佐賀NGOネットワーク(代表世話人:大野博之・佐賀大学客員教授)の第6回公開講座が11月25日、佐賀県国際交流プラザで開かれました。昨年8月、佐賀で活動するNGO12団体で結成。本年度最終回となる今回は、認定特定非営利活動法人カンボジア教育支援フロム佐賀とSPIRA(佐賀県国際交流協会)の事業紹介に続き、佐賀県ユニセフ協会事務局長の江島きよ子氏が『子どもたちと貧困~悪循環を断ち切る~』について講演しました。

【会   場】

 江島氏は、国連のSDGs(持続可能な開発目標)を引き、今のままだと2030年に極貧の子どもは世界で1億6900万人になる。例えば、「村に井戸を掘れば、(水汲みをしている子どもが)学校に行け、病気にかからない子どもが増えるなどの悪循環が断てる」。ユニセフは、こうした悪循環を断つ活動を行なっていきます、と話されました。

 子どもの基本的人権を国際的に保障する「子どもの権利条約」は1990年に発効。日本は1994年に批准、109番目で署名した。生きる、守られる、育つ、参加する-の4つの権利を柱とする。アメリカは批准しているが、署名はしていない。

【佐賀県ユニセフ協会の江島事務局長】

 世界で安全な水を飲めない子どもたちは6億6300万人、5~7歳で働かなければならない子どもは1億6800万人、小学校に通えない子どもは5900万人、戦争のなかで暮らす子どもは2億5000万人いる、と現状が紹介された。

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 加盟団体の紹介では、認定特定非営利活動法人「カンボジア教育支援フロム佐賀」と公益財団法人「佐賀県国際交流協会」が登壇。カンボジア教育支援フロム佐賀は、事務局長の甲本美佐氏が、活動の内容を説明。「カンボジアの子どもたちに教育の場、教育の機会を与えたい」という趣旨で設立。1999年に「カンボジア日本友好学園」中学校建設、2002年に高校建設をもって中高一貫校が完成。日本語教師受入入れのための宿舎(3棟)、カンボジア日本大使館「草の根ODA」(2002年)による運動場・図書館・フェンスの完成で学校建設事業が完成。

 現在、48名いる教師の給与補てんや年1回の教師のバスツアー、パナソニックよりいただいたソ-ラーランタンを成績優秀な生徒や貧困度の高い家庭に貸し出しも行っている。バザーやアルミ缶回収、寄付金募集などでボランティアの資金集めを行っている。

【カンボジア教育支援について語る甲本事務局長】

 甲本氏は「学友会も13期生が育ち、自立が始まっている。あと10年で30年になり、それまでに私たちの活動をゼロにしていくのが目標」と話した。

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 佐賀県国際交流協会は、医療通訳や在住外国人に対する日本語教室の支援、外国人生活相談、子ども支援サポーター派遣、8か国語の生活ガイドの発行-などを通して外国人の生活をサポート。また、公民館や学校などに在住外国人を派遣し、国際理解講座を開催するなど佐賀県内における多文化共生を推進している。

 

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